函館市青年センター HAKODATE YOUTH CENTER

開館時間 9:00-22:00 
休館日:水曜日、12/31~1/3

お知らせ

科学で楽しく自由研究しました♪

昨日8月7日(土)に、1872年(明治5年)統計開始以来、観測史上最高気温を記録したようです。
その気温はなんと33・9℃!!!
道外の方からすると珍しいことではないですが、函館市民にとってはしんどい。。。
そんな中、暑さを吹き飛ばす楽しい講座が青年センターで開催されました。

『ちかこ先生の科学で楽しく自由研究♪光を覗く!レインボースコープを作ろう!」
です!
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて2年ぶりの開催となりました。
こちらの講座は、はこだて国際科学祭2021のプレイベントとのコラボレーション企画となっており、感染症対策のため体育館を会場として万全の対策の下実施させていただきました。

今回のテーマは「光」です。
様々な実験を通して分光カードを使ったレインボースコープと紫外線を当てると色が変わるビーズでかわいいストラップを作ります。

さて、教えてくださるのはサイエンス・サポート函館 科学楽しみ隊の皆様、メイン講師は井上千加子先生です。
そして今回は函館中部高校SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の学生3名がお手伝いをしてくれました。
小学生16名、保護者15名の皆様にご参加いただきました。

会場の様子

まずは分光実験です。
「分光」とはその名の通り「光を分けること」です。
普段見ている太陽の光は白色光と呼ばれていますが、実際は複数の色の光が集まってできているそうです。
プリズムという光を屈折させる三角柱のガラスに白色のLEDライトを当ててみます。
どのように見えるでしょうか。

虹色のように見えます!
こちらの写真ですと見えにくいので拡大すると次のようになります。

ぼんやりとしていますが、赤系、黄系、青系の色が見えますね!
白色の光にはいろいろな色が隠れているんです!

次にCDとDVDで分光をしてみます。
これらにもプリズムと同様の分光する仕組みが備わっているそうです。

白色のLEDライトを当てると、、、

しっかりと分光しています!
身近なものでも立派な光の実験ができるんですね。
ぜひ、おうちでもやっていただきたいです♪

そして、「光の三原色」について学びます。
「色の三原色」と混同してしまいそうですがまったく違うもののようです。

「色の三原色」はシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)。
レーザープリンターをお使いの方にはおなじみかもしれませんね。
これらの三色を混ぜると黒に近い色になりますが、きれいな黒色にはならないのでプリンターにはブラック(K)が入っているとのことです。
ちなみに絵の具の緑色と赤色を混ぜてみると、、、

黒色とも呼べないダークな色ができあがりました。
絵の具ですとこのようなことが起こります。

「光の三原色」は赤(R)、緑(G)、青(B)。
小さい頃、テレビ画面を間近で見てこの三色で色が作られているのを実感したことがあります。
これらの三色を混ぜてみると、、、

写真ではわかりにくいですが、それぞれの色が重なり合った部分が白くなっています!

同じ三原色でも色と光では異なることが視覚的に体感できました。

そして、色付きの影の演示実験も行いました。
光の三原色と加法混色を調べてみると、青+緑→シアン、緑+赤→イエロー、赤+青→マゼンタとなるとのことだったので写真で見える色について考えてみました。

一番左の影がマゼンタに近い色に見えますが、これは緑のライトを当てたときにできる影の位置(緑の光が届かない場所)に 赤の光と青の光が届いているからでしょうか。
違っていたら先生に訂正してもらおうと思います(笑)
原理的には、ある光の届かないところに異なる色の光が当たるとその色の影ができて、それをいろいろな角度で行うことで様々な色の影を出現させることができるんですね。
光の実験で影の話が出てくると思いませんでした。面白いです!

次は、①紫外線と赤外線・蓄光と蛍光の違いについての演示実験と②分光シートでの光の観察・スパイペンでの紫外線観察を行いました。
①は簡易暗室内で身近にある様々なものに紫外線を当て、その変化を観察しました。また、目に見えない赤外線をカメラを通して見る実験もしましたよ♪

②は会場にある様々な色のライトを分光シートを通して観察し、どのような色の光で構成されているのかを体感しました。
また、紫外線を当てると文字が浮かび上がるスパイペンの体験もしました。

※分光シートを通して光を見たときの画像(iPhoneにて撮影)

さて、いよいよ工作タイムです。
紫外線を当てると色が変わる特殊なビーズを使用しました。
それぞれのビーズで色が異なるため、スパイペンについている紫外線ライトを当てて色の変化を確認してから好きな順番でビーズをつなげてストラップを作成しました。

最後にメイン工作のレインボースコープを制作しました。
分光シートをレンズ代わりにするので、スコープ内できれいな分光が見られます!

使い方は違いますがかわいいですね(笑)

暑い中、素敵なレインボースコープを作ることができました!
おうちに帰ってからもぜひいろいろな光を見て欲しいです♪
光を学んで成果物もできて、これで自由研究はバッチリですね!

函館で観測史上最高気温を記録するなかで、当科学講座にご参加いただいた皆様ありがとうございました。
より良い講座にするために事前準備から当日までご尽力くださった科学楽しみ隊の皆様、函館中部高校SSHの皆様、そして酷暑の中でもトレードマークの白衣を着て講師を務めてくださった井上千加子先生、本当にありがとうございました。
2年ぶりに科学に触れて笑顔になるこどもたちを見ることができて幸せに思います。
また函館中部高校SSHの1人が記念すべき第1回の科学講座「光を学ぶ!万華鏡づくり」の受講者だったことにこの上ない喜びを感じました。
学びを得る側から与える側へ、そんな成長を目の当たりにすることができて、長く講座をやってきて良かったと心から思います。。
そんなこどもたちが増えていくようこれからも科学楽しみ隊の皆様のお力を借りつつ科学の楽しさを伝えていきたいです。

改めまして皆様、ありがとうございました!

センター長 いけだ

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